トランプの心根

「奇襲については、日本より詳しく知っている人がいるというのか?なぜ私に真珠湾(攻撃)について事前に言ってくれなかったのか」

ホワイトハウスで高市早苗首相(以下高市)と会談したトランプ大統領は20日、米国のイラン攻撃が奇襲だった点に触れて、こうおどけてみせた。ともすれば他国の元首には厳しい態度で接することもあるトランプ。しかし、日本の首相に対してはいつも親日的な態度で接している。

私は1990年にワシントンでジャーナリストとして独立して以来、ずっと日米会談を見てきているが、米大統領の態度には篤志(とくし)と呼べる共通する思いやりを感じる。トランプは他国の元首には攻撃的な言動を見せもするが、日本の首相にはいつも米国的な優しさを表すのだ。

外交は人間対人間の関わり合いが基礎になる。いくら外野席で専門家があれこれ捲し立てたとしても、日本への接し方には温かさが滲む。これは日本の歴代首相が米大統領には決して逆らわなかったということに尽きるかと思う。それをホワイトハウス側はよくわかっているのだ。

主義主張を前面に出すよりも、良好な二国間関係を重視して柔軟に接していく方が得策であるということを日本人は知っているのだろうと思う。

米・イスラエル VS イラン(5)

米・イスラエルとイランによる戦闘が始まってから2週間以上が経ったが、終息の兆しは見えない。 トランプ大統領(以下トランプ)は、ホルムズ海峡の航行については「石油の供給を受けている国が責任を持つべき」と発言し、各々の国が責任をとるべきとの考えだ。

ただ言うは易し行うは難しで、日本のようなペルシャ湾岸に軍事力を派遣できない国はほぼ何もできない状態で、指をくわえて眺めているしかない。原油の8割前後がホルムズ海峡を通って輸入される日本は、心臓にナイフを突きつけられているようなもので、長期間原油が入ってこなくなると国の存亡にかかわる。

トランプはSNSの投稿で、「ホルムズ海峡封鎖で影響を受ける国は、海峡を開放して安全に船舶を航行させるために米国と協力して軍艦を派遣すべき」と記した。さらに「人為的な制約で影響を受ける中国、フランス、日本、韓国、英国とその他の国がこの地域に艦艇を派遣し、ホルムズ海峡にこれ以上の脅威がおよばないことを望む」と述べた。

トランプは日本が海外に武力を派遣できない制約を抱えていることを熟知しているはずだが、今回に限っては「その縛りを解け。米国だけに血を流させるつもりか」と言っているかのようにも聞こえる。これはトランプからの挑戦状とも受けとれる。

19日にトランプに会う高市氏はどう対応するのだろうか・・・。

これからの人生

いま68歳の私はときどき立ちどまって、「これからどうやって生きていこうか」と自問することがある。もちろん、明確な答えがすぐにでてくるわけもなく、「まあ、ここまで来たんだから、好きなように生きよう」と自身を慰めて終わる。

書くことがこれまでの私の生業だったので、今後も続けていくが、以前よりも書くペースは落ちている。経済的には年金を受け取りながら、金融機関に預けてある資金を使って余生を送るということになるが、「余生」という言葉の響きが実に淋しく、寂寥感が漂う。

日本人男性の平均寿命は厚労省の「簡易生命表」によると81.09歳で、女性は87.13歳。普通に生活していれば、あと13年は生きるということだが、13年という数字は考え方にもよるが「あまりにも短い」期間である。あと10年ちょっとで人生が終わってしまうのだ。

それでは「残りの人生でいったい何がしたいですか」と問われた時、私にははっきりした答えが用意できていない。これからどうしてもやりたいというコトがないのだ。言い方をかえれば、やり残してきたことがないといえるかもしれない。ある意味で幸せな人生を送ってきたともいえる。

今からあらたに目標を立ててそれに向かって努力して、、、とまるで中学生の努力目標みたいなことはしない。以前、当ブログで記したが、精神科医の和田秀樹さんの言葉通り、「心をのびやかにして、残された人生を楽しむためにも、どういうものであれ自分を縛るようなことはしない方がいい」というアドバイスに従い、日々楽しみながら生きていこうと思っている。