米・イスラエルとイランの戦闘は当初、短期間で終わるかに思えたが、攻撃・報復の繰り返しが続き、すぐに収束するようにはみえない。トランプとイラン政府は政治的な突っ張り合いを続けており、このままいけば大規模な戦争へと発展する可能性もある。
その一因のひとつが、トランプが戦争終結のシナリオを描けていない点にある。戦争に入った(開始した)時点で、明確な撤退計画が策定できていないと、ズルズルと戦争は長引いてしまう。何の目的で戦いを始め、何を達成したら止めるということが念頭にないと終わりが見えない。
トランプはイランへの最後通牒として(日本時間22日午前8時45分頃)、48時間以内にホルムズ海峡封鎖の解除を求めたが、そうした流れにはなりそうもない。トランプはイランの発電所を「壊滅させる」と述べ、それに対するイランはトランプが脅迫を実行に移した場合、海峡を完全に閉鎖し、破壊された発電所が再建されるまで再開しないと反論している。
今回の対立は1970年代以来最悪のエネルギー危機に発展しつつあり、世界的な原油高、さらには経済危機につながりかねない。ここは首脳たちの叡智に期待したい。

