もっとスピードを!

8月に入っても世界中でさまざまなことが起きている。まったく落ち着けない。「どうにでもなれ」という態度を取れたら楽だが、そうもいなかい。

東北の復興は相変わらず遅れたままで、政府は2兆円の第2次補正予算を通して胸をなで下ろしているかに見えるが、その額では復興という言葉の真の意味を知らないとしか思えない。

3日(水)、民主党幹事長の岡田の会見に出た。

「第3次補正予算が復興のカギだと思っている」

13兆円という額を準備すると言った。だが、第3次補正が成立するのは秋である。政治家たちは被災した人たちと地域を真に憂慮しているのだろうか。私は岡田に質問した。

「第3次補正がカギだというお話がありました。でも震災からすでに5ヵ月が過ぎました。復興にスピードがなさ過ぎる。なぜこれまで超法規的な行政執行ができなかったのですか」

岡田は第1次と第2次の補正予算を通したと言い、あとはのらりくらりの答弁だった。被災者の痛みなどまったく理解していないかのごとくである。

5日、フィナンシャル・タイムズが東北の特集記事を組んでいた。「100人ほどの国会議員が現地に視察に行ったが、今は被災地のことを忘れてしまったかのようだ」と書いている。

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            宮城県石巻市

限定された被災地で、再生可能エネルギーだけを使った未来都市の構築というパイロットプランを試すことは可能なはずである(試案:東北アップライズ )。「さあ、やるぞ!」と音頭をとるガッツのある政治家がいないだけである。

民主党N議員から以前、「岡田はキモがすわったいい政治家」と聞かされていただけに、落胆である。(敬称略)